テイクオフ

頭の上に上手くセットされたパラグライダーに満足して黙って見ていても飛んでくれません。自分の足で走って速度をつける必要があります。離陸に必要な速度に達すれば、いつの間にか浮いてしまうのです。確かに斜面を走るなんて難しいことだと思います。でもこれができないとテイクオフできません。

パラグライダーに風があたる事がポイントなのです。風が充分に吹いていればそれでOKですし、風がなければ自分で作ります(具体的には「走る」のですが)。この段階での練習は、1〜2m/s(秒速1〜2m)のアゲンストの風が理想です。よって、テイクオフはこの「走ること(走行)」が重要となってきます。

気をつけなければならない事は、走る事にばかり意識がいってしまい動きがギクシャクしてしまう事。リラックスして楽に行きましょう!

ライズアップを
目で確認
気ばかり焦ってしまい、ライズアップはすっかり忘却の彼方。キャノピーがしっかりと頭の上にセットされていないうちから全力疾走してはダメです。頭上に来たことを確認してから走り出す。

「キャノピーが頭の上に来たな」→「よし走ろう」このくらいのペースでOK。
パラグライダーに
追い抜かれないように
操作
パラグライダーに、「速度、速度」と意識しすぎると、足が止まりやすくなります。さらに、バンザイをしすぎてしまいタック(エア・インテーク側から潰れてしまうこと)を起こしてしまう事もあります。

これは、自分より早くキャノピーが行ってしまう、または走る速度が足らないために起こってしまいます。パラグライダーと速度をあわせて行きます。
腰を少し落として キャノピーが頭上に上がって、走り出します。するとすぐにキャノピーは体を持ち上げようと引っ張ります。そうすると自然に膝が延びきって、走りにくくなってしまいます。膝を曲げ、腰を落す感じにすると足が出しやすくなると思います。
最大傾斜に
沿って走る
パラグライダーの飛ぶ角度と斜面の角度の差が大きくなればなるほど、テイクオフしやすくなります。

具体的に言うと走行するのに、平らなコースと斜度のあるコースがあるとします。平らなコースでは、パラグライダーはいつまで経っても飛べません。逆に斜度が十分あれば簡単に飛べるのです。もちろん、最大傾斜に沿って走ることで、よりスムーズにテイクオフできます。
飛び乗り厳禁! ライズアップしてこれからというときに、「ヨイショ」なんて座ったり、ジャンプしてもテイクオフできません。

走行するときのスピードが揚力につながり、自然と浮きます。
リラックス
楽にいく
走ることばかり意識しても、うまくいきません。本当に全力疾走してしまうと、どうしても手が前に出てきやすくなってしまいます。そうすると、ブレークコードも引いてしまいます。当然ブレーキがかかり、なかなかテイクオフしてくれません。

注意するところは、ブレークコードの引き具合。ブレーキをかけ過ぎていないか目で見て確認しましょう!そしてリラックスです。パラグライダーの速度にあわせて、楽に行きましょう。
目標を確認する 足が地面から離れたら自分が飛んでいく目標を確認。
インストラクターからランディングする場所の指示があるので、その目標を確認しながら飛ぶようにしる。
テイクオフはライズアップ→頭上確認→走行
までしっかりやれば自然にいつの間にかできてしまう…ということになります。そしてやっぱりこれも、何回も何回も繰り返し行っていくことで、体が覚えてくれます。体が覚えてくれるようになれば、しめたものです。

ライズアップから頭上確認、頭上確認から走行と、それぞれ素早く行えるようになってきます。テイクオフする感覚、タイミングも自分のものになってきます。

天高く飛ぶことよりも地面近くを飛んでいるほうが、何か安全なイメージがあります。しかし、実際にはパラグライダーのアクシデントは、転んだり、つまずいたり、木に引っかかったりと、地面や地面近くで起こります。ということは、地面から離れる瞬間(テイクオフ)や、地面につく瞬間(ランディング)が重要になります。

このスポーツを続けていくために、何回も練習して頭だけでなく、体で感じて確実に覚えましょう!